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2023.1.26
A社では、養鶏用の鶏舎管理システムを販売しており、海外輸入の管理システムを取り扱う一方、自社でも鶏舎管理システムを開発・販売しています。自社開発のシステムは、鶏舎に張り巡らされたセンサーデータをPLCを用いて集約、画面に表示することで環境管理できる仕組みとなっています。
データは、PLC上に1週間分だけ蓄積され、その瞬間値が画面表示されるものの、連続した時系列データとしては活用できませんでした。また、遠隔からセンサー値を確認できず、異常が起きても気づく術がないため、トラブル発生時の迅速な対応が難しく、事故を未然に防ぐことができない可能性がありました。そのため、依頼では、
との要望がありました。
A社が開発した鶏舎管理システムのPLCとファームボックス※1を接続、データをファームクラウド※2上に蓄積し、アプリによる時系列データの有効活用と異常時の警報機能を提供しました。PLCの出力ポート(RS-232C)とファームボックスをUSBで接続し、シリアル通信にてデータの送受信を可能にし、PLCで収集されているセンサーデータ(最大98点)をファームクラウド上で表示できるように改修、グラフ表示・警報機能に対応できるようにしました。
※1 ファームボックス:ファームクラウド利用時に畜舎に設置するハードウェア
※2 ファームクラウド:セラクが提供する畜舎環境遠隔モニタリングサービス
製品に新たな機能を追加したことで、製品の付加価値向上に貢献、競合他社製品に対する優位性を高めました。
みどりボックス※3、ファームボックスは汎用的な通信ポートを備えているため、多様なプロトコル・通信方式に対応しており、カスタマイズによる他機器との接続が可能です。
※3 みどりボックス:セラクが提供する圃場環境遠隔モニタリングサービス「みどりクラウド」利用時に圃場に設置するハードウェア